俺は当地に転居して以来、山中温泉の某ホテルが気に入って定宿にしている。
石川県(北陸3県)は東京圏から訪れるには交通が不便だった為、仕事以外では訪ねたことは無かった。
しかし、日本の歴史を学ぶ上では外せない土地であり、興味の高い土地であった。
いざ住んでみると、歴史を訪ねるのは後回しになり、温泉巡りが第一優先であちこち廻ってみた。
結果的には、山中温泉が尤も気に入っている。
そんな山中温泉の中でも某ホテルは「1泊=1万円程度が主流メニュー」であり、貸切風呂を利用できる。
糖尿病の俺は大ジョッキーでビール1杯程度だから、料理にはさほど確執が無い。
長期滞在もできるし、思いつきで出かけても宿泊させて貰えるのは気が楽だ。 我が家からは、電車を利用して送迎バスを利用すれば1時間半で到着する。電車賃は約7百也。 日帰りもできる近さの温泉はとっても便利也。

東北生まれの俺は、貸切風呂という物を知らなかった。混浴は当然の風習であったが、貸切って何をするのか知らなかった。 貸切風呂は、大阪圏や西日本では普通にある物で、この数年は東京圏などでも増えてきたようだ。
山中温泉ではじめて貸切風呂を利用し、老妻ともどもで入浴したが、なかなか良いものだ。
いまさら何をすることも無いが、互いの裸を見ることができるということは滅多に無いことだ。
家庭の風呂場では、夫婦二人で入るのは狭い。 入ろうとすれば洗い場と湯船を交代で使えばよいが、そこまで..
その点、カランが4つも並ぶ貸切風呂は、露天風呂までついている。 広い浴槽の中で居場所を探すのが大変だ。
そんな大きな風呂場では互いに裸の鑑賞をして、健康チェックをしている。
自宅では、就寝の部屋は別々で着替え姿すら見ることのない我が夫婦にとっては、ジロジロチェックのチャンスだ。

そんな山中温泉だが、最近は外国人の客が増えているようだ。 外国人と言っても、隣の国の人達の団体旅行だ。
別に中国・韓国の人々が嫌いではないが、あの騒々しさには辟易する。
とはいうものの、西日本ではあの程度の騒々しさは中国・韓国の人々に限らず、日本人でも日常らしい。
そんな人達と出会ったら、宿泊予定を切り詰めて早々に帰宅することにしている。
宿は“ホテル”でなくとも良く、文学を執筆しないが静かが良い。気儘に行けて、長逗留しても嫌われない宿。
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本日の10時頃、国営放送テレビから“速報”のチャイムが流れた。 すわ何事ぞ、と思ったら、以下の事だ。
訪日外国人旅行者数 初の年間2000万人超 | NHKニュース
去年1年間の1973万人余りを早くも上回って年間2000万人の大台を初めて突破し、過去最高を更新しました。
菅官房長官は午前の記者会見で、「安倍政権の発足当初から、わが国の成長戦略の柱と位置づけ、ビザの緩和や免税制度の拡充などこれまでに大胆な政策をやつぎばやに行ってきており、それが成果としてあらわれた」と述べました。
国営放送が“速報扱いで報じたかった”のは官房長官の発言であり、要するに『アベノミクスが順調に進んでいる』ということを、“あるかも知れない”と報じられる衆議院選挙前に声高に宣伝したかった...ということだろう。
あんな内容を“速報扱い”で報ずるんじゃないよ。“安倍総理が大腸炎で内閣を解散”したかと思って喜んでしまうよ。タイや中国の方が、観光客の集客力が優れているという現実が日本国内で報じられることは少ない。
観光推しの日本で外国人客が2000万人を初突破 でも、中国やタイに遠く及ばず
“爆買”だか何だか知らないが、中国人の落としていく土産代で息をついている観光立国日本は情けない。

TPPを国会議決し、集団的自衛権でアメリカの御機嫌取りをしても、“観光立国”政策の下に食料品の自立ができない国であるかぎり、日本の行末は見えている。 安倍総理は、何を目指しているのだろうか。